石川県を中心として、富山、岐阜など北陸・中部にはいろいろな伝統文化が存在しています。そこで今回は北陸・中部に今も残る、さらには産業としても今もなおしっかりと成立している伝統文化の代表例をチェックしたいと思います。
現在でも商業ベースで採算が取れている伝統文化は北陸・中部にたくさんあります。例えば、
などは富山、石川を代表する伝統工芸であり、伝統和雑貨に今も生かされています。また岐阜県には、
などの文化も生き残っています。どれも魅力的な文化、工芸ばかりなので詳しくチェックしてみましょう。
輪島塗というキーワードは世界的にも知名度があります。日本有数の漆器の産地である石川県の輪島で今も発展を続ける伝統工芸です。昔ながらの素材や製法にこだわりながら、現代的な製品にその技術を応用する姿勢が輪島塗の成功を支えています。
丈夫な器が特徴で、丁寧に扱えばどれだけでも持つ点も魅力的です。輪島塗は数十にも及ぶ工程があり、全ての作業を職人から職人へと橋渡し的に行なっていきます。蒔絵などの豪華な装飾も魅力的です。
金箔は京都から金沢へと伝わり、本家を抜いて今でも金沢が日本最大の拠点となっています。金沢に16世紀に伝った文化は、加賀藩の藩主によるサポートと、優れた水質を持つ金沢の地域性が重なって、またたく間に日本一へと発展していきます。
当時は神社仏閣にしか金箔の技術は使われていませんでしたが、その後日用品にも技術が応用され始め、現在の文化に至ります。ガラスの器に金箔を施すなど、今では表現の幅が格段に広がっています。
富山県の高岡市という場所は江戸時代から現代に至るまで、金属加工の技術でトップを守ってきました。現在はその技術を利用して、オブジェやトレー、グラスなどいろいろな商品がリリースされています。デザイナーとタッグを組み、伝統工芸の技術と現代的なセンスを融合した鋳物は、世界的にも評価が増しています。
300年以上の歴史を持つ岐阜提灯の世界です。現代デザイナーとのコラボレーションを繰り返し、インテリアとしてのアイデアを再び現代に投げ掛けている進歩的な伝統工芸です。
仮に照明に困っているのならば、岐阜提灯を考えてみてください。提灯ならではの特徴ですが畳めたり、LEDを用いたコードレス提灯であったり、とても興味深いです。日本独自の明かりを現代テクノロジーと融合させた商品の数々は、世界的にも評価されています。
文化や伝統が花開くためには、人材の育成やリーダーのサポートも必要です。また、その土地その土地の気候や自然環境も重要になってきます。北陸はその点で恵まれており、同地だからこその文化が今でも残っています。北陸旅行に出掛ける際には、和雑貨や伝統工芸の世界にも触れてみてください。