平安の時代であっても、室町、江戸の時代であっても、常に立場のある女性は服飾に小物を取り入れ、装いを豊かにしてきました。
ひるがえって現代は一般の女性向けにも欧米風デザインの服飾小物から東南アジア風のアクセサリーまでいろいろと販売されています。
和風の服飾小物も近年では特に若い女性に見直されてきて、雑貨店や大きなアパレルショップなどで新商品として和雑貨を見掛ける機会も増えてきました。
そこで今回は、女性のための日本的な服飾小物を改めて見直し、日常のファッションの中に積極的に取り入れられるアイテムは無いか、考えてみたいと思います。
和風の服飾小物と言っても、
などいろいろとあります。既に女性が日常的に持ち運んでいる服飾小物はありますし、洋風のアイテムを和風に見直せば十分に日常に取り込める雑貨ばかりだと思います。
最近では花火大会など日本的なイベントが行なわれる場所でなくても、日常的に町でうちわを使っている女性を見掛けるようになりました。気軽に夏の暑さをやり過ごせる小道具なので重宝しているのです。最近では販促アイテムとしてうちわが街中で配られるケースも多く、販促品を歩きながら使用している女性も目立ちます。
ただ、販促品は明らかに広告が目的なのでデザインが露骨で、味がありません。そこで京うちわや丸亀うちわ、房州うちわなど日本3大うちわをさりげなく持ってみたり、美しい柄の扇子袋に扇子を入れたりして持ち歩き、日常利用をすると素敵です。特に扇子は中国からの輸入ではなく、日本の京都で生まれたオリジナルの和雑貨と言われています。世界的にも人気のある道具なので、きちんとした一本を持っていて損はありません。
和雑貨のかごバッグは、最近では特にかわいらしいデザインが多いので、洋服にもマッチする優れものだと言えます。しかもその中に女性の身だしなみを整える手鏡やあぶら取り紙、懐紙を入れると気分は高まります。
ちなみに懐紙とは昔の貴族たちが懐に入れて持ち歩いた紙の束で、使い捨てのペーパータオルにしたり、メモ書きにしたりして使っていました。まさに現代でも利用価値の大きい存在なので、奈良絵など日本風デザインが盛り込まれた懐紙を持ち運ぶと何かと重宝します。
ちょっとしたメモの伝達におしゃれな懐紙を使えば、渡す方も受け取る側も特別な気持ちになれます。ぜひとも日常生活に取り込んでみてください。
最近ではお祭や花火大会で浴衣を着る機会が女性の場合は特に増えましたが、浴衣にかわいらしい帯どめやかんざしをアレンジして使用すると、周りからの注目度が増します。
なかなか日常的には利用が難しいですが、例えば帯どめやかんざしをかばんの装飾品として利用する方法もあります。とにかくデザインが美しい帯どめとかんざしなので、自分流のアレンジで日常生活に取り込んでみてください。