東京の老舗

東京の老舗

小京都金沢は、本家の京都と並ぶ文化都市に小京都金沢は、本家の京都と並ぶ文化都市に

東京は江戸時代に世界一の規模を持つ都市となり、明治維新以降は中央集権体制を確実にして、圧倒的な規模と迫力を持つに至りました。文化も発展し、今ブームの和雑貨のほとんどは江戸時代の江戸で生まれたと言われています。

巨大な加賀藩の財政が金沢の文化を育てた巨大な加賀藩の財政が金沢の文化を育てた

当然その流れで考えると江戸にはいろいろな伝統工芸、日用品などのお店が誕生したでしょうし、その一部は今も東京に残っているはずです。そこで今回は、東京の周辺に生き残る伝統工芸品、日用品、雑貨などの老舗をチェックしたいと思います。

東京は和雑貨の宝庫

現在、金沢の金箔の生産量は日本一現在、金沢の金箔の生産量は日本一

東京はさすがに江戸があった場所なので、現存する伝統工芸や雑貨の老舗がたくさんあります。東京に住んでいる人も住んでいない人も、ぜひとも訪れて欲しい店舗ばかりです。例を挙げれば、

石川県の輪島は漆器の一大産地石川県の輪島は漆器の一大産地

などがあります。その他にも数え切れないほど東京には老舗が存在するので、下記に詳細を記す上述のお店を取っ掛かりに、いろいろと調べてみてください。

1:江戸切子の堀口硝子

江戸切子とは鹿児島の薩摩藩から江戸時代に伝わったガラス彫刻の技法ですが、美しい色のガラスを透明のガラスに被せてカットを施したものです。庶民の作った庶民のガラス彫刻と言われています。その江戸切子を古くから守り、発展してきた老舗が堀口硝子になります。

【詳細データ】
堀口硝子
東京都江東区大島2−39−4
電話番号:03−3636−6363
営業時間:9時から18時
土日祝日定休

堀口硝子は江戸切子の製作過程を見学させてもらえるので、事前に予約を入れてぜひとも美しい和雑貨の魅力を製作現場で体感してください。

2:ホウロウ製品の野田琺瑯

ホウロウとは鉄の表面にガラス質の液体を焼き付けた製品をいいます。その製法でポットやポリタンクなど日用品を手作りで製作している老舗が、野田琺瑯です。まさに一生ものの日用品であり雑貨で、飽きの来ないシンプルなデザインも野田琺瑯の魅力です。

【詳細データ】
野田琺瑯
東京都江東区北砂3−22−22
電話番号:03−3640−5511

野田琺瑯は直営店を持たないので、一生もののホウロウ製品を手に入れたいのならば、直接電話やホームページ経由で問い合わせをしてください。

3:江戸扇子の伊場仙

400年以上の歴史を持つ老舗の扇子屋として有名な伊場仙です。全ての工程を複数の職人が手分けして行なう江戸扇子は、非常に手間がかかるので生産量が少なく、当然値も張りますが、まさに一生ものの扇子が手に入ります。閉じたときにパチンと音が出る特徴もあり、持っているだけで嬉しくなる逸品です。ぜひともチェックしてください。

【詳細データ】
伊場仙
東京都中央区日本橋小舟町4−1
電話番号:03−3664−9261
営業時間:10時から18時
土日祝日定休

4:江戸風鈴の篠原風鈴本舗

江戸風鈴はいくつかの特徴があります。ガラスの内側から絵を付けたり、切り口を石で削り、意図的に粗い仕上がりにしたり、ガラスの厚みを意図的にばらつかせたりしています。その江戸風鈴を、昔ながらの宙吹きという製法で作り続けている老舗が篠原風鈴本舗になります。

【詳細データ】
篠原風鈴本舗
東京都江戸川区南篠崎4−22−5
電話番号:03−3670−2512

篠原風鈴本舗では江戸風鈴ならではの内側からの絵付けを体験できます。非常に貴重な体験なので、ぜひとも足を運んでみてください。定休日や営業時間に関しては変動の可能性があるのでそのつどホームページでチェックしてください。

5:江戸ほうきの白木屋中村傳兵衛商店

国産のほうき草にこだわってほうきを作り続ける老舗が、白木屋中村傳兵衛商店です。幕府から倹約令が出ていた江戸らしい飾り気のない実用的なデザインが特徴です。 職人が1本1本、手作りしたほうきは大切に扱えば10年は使えるといいます。さすがに一生ものとはなりませんが、身近な日用品から超一流品に変えてみると、生活の満足感は手軽に変わっていきます。

【詳細データ】
白木屋中村傳兵衛商店
東京都中央区京橋3−9−8
電話番号:0120−375−389
営業時間:10時から19時
日曜日・祝日定休

6:お香の銀座香十

430年以上の歴史を持つお香の老舗が銀座香十です。もともとは京都にあり、皇族にも愛されていた伝統のあるお香のお店なのですが、伝統の上にあぐらをかくのではなく、第二次世界大戦後には東京の銀座に移転するなど積極的な姿勢を貫いています。

【詳細データ】
銀座香十
東京都中央区銀座5−8−20 銀座コア4階
電話番号:03−3574−6135
営業時間:11時から20時
無休

銀座香十はお香の体験コーナーもあるので、超一流のお香をその鼻で確かめに出掛けてみてはいかがでしょうか。

東京にはその他にもいろいろな老舗がある

金沢の町は老舗巡りに最適金沢の町は老舗巡りに最適

以上、いくつかの老舗を紹介致しましたが、もちろん他にもたくさん老舗と呼ばれているお店は和雑貨の世界でたくさんあります。手紙用品の東京鳩居堂、のし紙のはいばら、千代紙のいせ辰、手ぬぐいの戸田屋商店、刃物のうぶけや、つづらの岩井つづら店、竹かごの竹工房翠屋など挙げれば切りがありません。
そうしたお店が常に新しい世界に挑戦しながら、一方で伝統を守ってくれています。江戸のあった東京は雑貨に関して非常に恵まれた土地にあるので、在住の方はもちろん、観光で訪れた際にはぜひとも上述の老舗に顔を出してみてください。